CONTENTS people#23 廣瀬裕子

一緒に、直接伝えることで何かに気付いてくれるなら。

女性へのメッセージを言葉にし、圧倒的な共感を呼ぶ作家・廣瀬さんが環境問題に直面し、変わったこと、気付いたこと、伝えたいこと。

作家として、数々の著書を通じ、同世代の女性へのメッセージを伝え続ける廣瀬さん。「根底に流れているのは同じ、暮らしと食べるもののこと、そして、気持ち。恋愛の本も書いてるんですけど、それも“人を愛するってどういうこと”っていう根本的なこと。その形を変えながら、ずっと書き続けている、という感じです」。

そして、この夏。『できることからはじめています』で、初めて環境問題をテーマにした本を上梓。しかもこれは廣瀬さん自身だけでなく、根本きこさん、ヨーガンレールさん、石村由起子さんなど、暮らしにエコの気持ちを取り入れている、いろんな人の自宅に伺い、工夫やこだわりをまとめたもの。

それまで、誰かと一緒に何かをすることが、向いてないと思っていた廣瀬さん。しかし環境のことにしかと向き合うにつれ、その気持ちは一変した。

そもそものきっかけは、環境に関するアメリカの翻訳本を手伝ったこと。「原稿を読んでるうちに、これは、自分の暮らしと直結している問題だな、と」。

それから、意識して関連する本を読むようになり、同時に興味を抱いていたマクロビオティックも「これも、結局同じところに繋がると気が付いたんです」。
それが、30代目前のこと。廣瀬さんの中で、何かがカチリと動いた。

さらに、とても大切な出会いがふたつあった。ひとつめは、食べ物や対話を通じて、さまざまな奉仕活動を行っている佐藤初女さんとの出会い。「お会いした時、自分は本も出してるし取材も受けるけど、それだけで充分だとは思っていなくて、人前に出て、自分の言葉で伝えるのがすごく大事なことだ、と話されたのを聞いて、ハッとして。それまでは上手く話せないから、本を書いていれば伝わると思ってたけれど、初女さんのようなご高齢の方が積極的に出ていってるのに、私はなんて安全なところにいるんだろうって」。

もうひとつの出会いは、『オリーブ』の元編集長で、現在はフラの普及に努めている遠山こずえさん。「こずえさんから『シェアする』っていう話を聞いたときに、もしかしたらすべての肝がそこなんじゃないかって気がしたんです。みんなが、少しでもそんな気持ちになれば、世の中はよくなるんじゃないかと」

『パタゴニア』の主宰するマーケットでデビューした「Kokua Factory」。

自分にできること何だろう。それを実行すべく、たのしく、おいしく、環境にいいことをするチーム「Kokua Factory」を発足。いろんなイベントに参加したりと、一緒に、直接、伝える活動を始めた。
「気が付くっていうのは環境のことだけじゃなくて、全部一緒なんですよね。何かに気が付いて、そこで止まる人もいれば、始める人もいる。私の場合は、初女さんとこずえさんに気付かせてもらったから、次のステップに行けた。そのことは、直接伝えた方が早いし、真似してほしいという気持ちもあって。そうしてみんなを巻き込んでいければいいなと思っています」

rebornのきっかけになった著書「Alohaを見つけに」

写真上/「パタゴニア」の主宰するマーケットでデビューした「Kokua Factory」。六ヶ所村再処理工場反対運動イベントにもケータリングで参加予定。
詳しい情報はhttp://kokua.y-hirose.com/で。
写真左/rebornのきっかけになった著書『Alohaを見つけに』。

廣瀬裕子 (ひろせ・ゆうこ)

1965年東京生まれ。 ’95年から作家活動に入り、単行本を主に執筆。
日々気持ちよくすごすこと、その人らしいしあわせを見つけることなどの思いをつづる。アフタヌーンティーのサイト、雑誌『天然生活』でエッセイ連載中。

http://y-hirose.com/

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