
いい天気!海もきれい!お花がいい香り!大好きよ!—すべての動きに意味がある、フラ。
海のこと、風のこと、大好きな故郷のこと、愛する人のことを、
とびきりの笑顔で表現するうち、いつの間にか忘れてしまった、
スッピンの気持ち、シンプルな遊びゴコロがよみがえってくる。
ハッピーなフラは、見る人をもハッピーにし、その連鎖反応は世代を超えて続いていく……。

岡山市の中心部にあるスタジオのドアを開けると、窓から差し込む太陽の光をいっぱい浴び、とびきりの笑顔で迎えてくれる 子どもたち。「みんな、準備できた〜?」底抜けに明るい声で現れたのは「ハウオリーズ・マサコ・アケタ・フラ・スタジオ」を主宰する緋田雅子先生。子ども たちにママ、そしてインストラクターのみなさんと「カ・ウルヴェヒ・オケカイ」というナンバーを披露してくれる。「これはね、海藻取りの歌なんです。フ ラってね、海や山や花、ラヴソング、その土地の特色なんかを歌ったものが多いんですよ」
みんな弾けんばかりの笑顔、笑顔!フラはどんな曲でも遊びゴコロを携え、笑顔で踊るのが基本。軽快な音楽に合わせて笑顔で踊っていると、自然にいやなこと も忘れてしまえるからふしぎ。 「実はね、私はフラに出会う前はある有名ブランドのデザイナーだったんです。朝から晩までずっと会社にこもって、流行に追われる毎日だった。これじゃいい ものが生み出せない、身体や心を解放して、自分を表現できるものを、と探していた時にフラと出会ったんです。もともと民族的なものや踊りが好きだったし、 モデルさんみたいな体型じゃないのに“ナイスボディー!って言ってもらえるのがうれしくて(笑)。フラを始めて、コンプレックスもなくなりました」
同時に、他人と競争したり比較したり、どこかネガティヴな感情もなくなったという。「昔は近すぎてあまり好きになれなかった岡山の自然が、今は大好き!み んなとお揃いの衣装もうれしいし(笑)。そして、教室のみんなとフラを通して、一緒に毎日成長している自分を感じられるんです。フラに出会って、私の人生 は本当に豊かになりました」


おなじみ、ハワイアンのあいさつALOHAにはA=アカハイ(慎み深さ)、L=ロカヒ(調和)、O=オルオル(思いや
り)、H=ハアハア(謙虚)、A=アホヌイ(忍耐)という意味が隠されている。ハワイアンの自然や人類に対する思いをしっかりと受け止めながら踊っている
と、いつのまにかダンサーは、家族や大地に感謝する気持ちを再確認することになる。
「実はね、私は昔子どもに興味なかったんですよ。それが今では2人の男の子を育てつつ、教室の子たちもみんな同じぐらいかわいいし、かわいから本気で怒っ
ちゃってます(笑)。今、昔の寺小屋みたいに世代間の交流とか、年配の人への尊敬を教える場所がないでしょ? 私の教室はただ踊るだけでなく、それぞれの
人間が尊敬しあえるような場所でありたい、と考えているんですよ」
現在、全国で700人もの生徒さんを抱えるこの教室は、ハワイの大会でも優秀な成績を残す日本でも有数の強豪チーム。緋田先生は教室を“家族”と考え、み んなの気持ちをひとつにすることを、一番大切にしているという。明るく、奢らず、温かなその人柄は、生徒さん、家族、友人……素敵な人たちを呼び寄せ、さ らにハウオリーズ(幸せ)に充ち溢れた“家族”が増えていく……。笑顔が笑顔を呼び寄せる、フラはハワイからもらった宝物だ。

緋田雅子 (あけた・まさこ)
ハ ウオリーズ・マサコ・アケタ・フラ・スタジオ主宰。岡山県玉野市生まれ。現在岡山、四国、九州、関西に教室を展開。4歳から80歳までの生徒の指導にあた る他、講演等でも活躍。数々のフラコンペティションで国内外を問わず多くの入賞実績を残している。9月28日東京・大井町きゅりあんホールにて「HULA 夢舞台」にソロ出演の予定。