
外国人と日本人がひとつ屋根の下で暮らし、たがいの国の文化をシェアする。
気付くのはみんな違っていて、みんなおんなじだってこと。
多国籍な雰囲気の食卓、夏には欠かせないビール。「かんぱーい!」という掛け声に続くは、日本語と英語が織り交ざった笑
いあふれる会話。文化の違い、言葉の違いを越え、ともに食しながら日常生活から生まれるストーリーを、みんなで心ゆくまで語り合う。そんな真の国際交流の
場として機能する「ボーダレス・ハウス」には、世界各国からたくさんの人たちが集まり、暮らしている。
日本で国際交流を目的としたコミュニティー作りをしたい。ボーダレス・ジャパンの塚本洋平さんらによる願いは、外国人と日本人がシェア生活することを目的 とした、ハウス設立にまで発展した。「良かったと思うのは、みんながわいわいやっている姿を目にした時。最近は、近所のおばちゃんに挨拶される子もいるん ですよ」と、塚本さんはうれしそうに話す。“さまざまなバックグラウンドを持つ人達の共同生活から、独自のコミュニティーを育み、そこから何かを学んで欲 しい”という思いが現実となった。

実際に入居する人たちも、住み心地のよさを口々にして止まない。
「以前オーストラリアに住んでいたのですが、日本に帰ってからも色んな国の人達と話したい……そう思っていたら運良くここを見つけました。住み始めて感じ
るのは“仲間がいる”ということ。自分が知らない事を知る人、自分では気付かない事を気付かせてくれる人との生活はとても楽しい」とは、入居して一ヵ月の
やよいさん。「ここでは、学校じゃ教えてくれないことを学べるし、みんなとは家族のような付き合い。何でもきけるし、話せます」と日本語で話すのは、韓国
出身のアミさん。
実際の生活で何か問題が起これば、時間をかけて語り合い、自分たちで解決する。みんながより主体性を持って生活と向き合いながら、互い育みあう場。そんな 「グローカル」なボーダレス・ハウスだ。「なので、長期滞在してこそ意義あるコミュニティーだと思います。今の僕達の課題は、ボーダレス・ハウスで生活を した人たちが、これからどう繋がるか。離れてからもそれぞれの場所で、みんなが刺激しあってくれればな、と思います」と塚本さん。「とにかく、みんなラヴ リーピープル!」という台湾出身のジニーさんによる一言で、夕食の団らんはさらに盛り上がった。

ボーダレス・ハウス
ボーダレス・ハウスの塚本洋平さん。代表取締役の田口一成さんとともに、今年の5月から本格的に始動。ハウスは現在都内5ヵ所に点在し、さらにホストファミリーの募集も開始。今のところ会社にまで問題を訴えた入居者はいないと言う。「実感としては、とてもうまくいっていますね」。