
何かをしながらとか、他の誰かがいて、ではなく。親子がふたりきりで、同じ物語を、濃密なひとときを共有するとっておきの方法が絵本の「読み聞かせ」。仕 事が忙しく、子どもと向き合う時間が限られてしまうモデルのYUUKIさんにとっても、楽しみのひとつ。けれど、その方法はただ「読んで聞かせる」の域を 越えた、もっともっと「with×action」なものでした。
ママのひざにアタマをゴロンと乗っけて、ずるいくらいの甘えた表情を見せたかと思えば、やにわに顔をくしゅっとさせ、クシュン、と一発くしゃみする。その一連のしぐさがあまりにかわいくて、そこにいたみんなの胸がキュン、となる。
モ デルとして活躍するYUUKIさんと、3歳の息子さん。3歳といえば、ねんねこから自分の足で立ち、言葉を理解し、意志を持ち、ようやく人格が芽生え始め る時期。「自分の感情の表現ができるようになりましたね。たとえば彼が泣いてぐずって、あとで『どうして泣いてたの?』って聞いたら『だってさみしかった んだもん』って。だったらはじめから言ってくれよ、みたいな(笑)」。
ふたりの関係は、ちょっ とユニーク。冒頭のように子どもらしい一面をのぞかせながらも、ときどきYUUKIさんのことを、意外な大人びた表情でみつめたり。「どうやら彼の中で は、自分のほうが私より大人だと思ってるみたいで。『ママ、僕が守ってあげるね』とかいきなり言われて、ドキッとします。でも、いわゆる年上のお友だち は、ちゃんとお兄ちゃんお姉ちゃんっていう感覚があるんですよね。だから私だけに限ってなぜか下(笑)」ゆえにYUUKIさんの、彼への接し方も「子ども というよりも、友だちのような、彼氏のような」。
それにともない、遊びの質も変わってきた。お もちゃで遊ぶというよりも、サッカーや変身ごっこなど、カラダを動かすことが好き。また同時に、本にも興味を持つようになったという。「幼いころは、読ん でいてもすぐに飽きちゃってたんですけど、今は内容が理解できるようになって、よく自分からお気に入りの絵本を持ってくるようになりました」。
そこで今回、YUUKIさん親子に、編集部おすすめの『猫の時間』という絵本をいっしょに読んでもらうことに。
は たで見ていると、いわゆる「読み聞かせ」。YUUKIさん親子の場合、その意味が示すような「親が読んで、子どもがじっと黙っておとなしく聞いている」と いう図式はまるで成り立たない。少し読むと「これ、どうしてこうなっちゃうの」と聞いてきたり、「こうなってこうなってねー」と別の方向に行ったり、何か しらはさんでくるので、なかなか最後までたどりつかない。さしずめ彼にとって絵本は、純粋にストーリーを楽しむというよりも、そこから想像をふくらませ て、いっしょになって、新しい物語を紡ぎだしていく。そのためのきっかけのようなもの。「だから夜寝る前に読むと、余計興奮して眠れなくなっちゃうんです (笑)」。
YUUKIさんは、そんな彼が愛おしくもあ り、また人としてうらやましくもあるという。「私たち大人は物事を『これがこうで』と、すでにアタマの中ができあがっちゃってるところがあると思うんで す。私は特にきちんと物事を考える性格なので、彼のように柔らかい考え方をしていないと楽しめないんだなということを、いっしょにいると教えられます。彼 は、今を楽しむことにすごく忠実ですから」。
こ れは、さりとて親子に限ったことではなく。どんな人とも「する」「される」「してあげる」「してもらう」と、関係を決めつけてしまうと、そこからの成長は なくなってしまう。おたがいがともに向きあって、耳を傾けあって、心を開きあうことで、きっと風と光の通りがよくなるはずだから。
YUUKI (ゆうき)
「PS」
「Soup.」「Look's」など、数多くのティーンファッション誌でカリスマモデルとして活躍。152cmという小柄な体で、独自のファッションスタ
イルを追及・表現し続けている。2005年4月に男児を出産し、同年8月にモデルとしてファッション誌に復帰。ファッションブランド「SMADDY」
「miely」のディレクターとしても活躍。
http://yuuki.swando.in/