CONTENTS people#4 GOMA

作って、食べて、つながって。楽しいアクションを巻き起こす

ひとりでできる表現は、どうしてたって限界があるけれど何人かがいっしょになって、ひとつの表現をすれば、それぞれの個性が楽しい化学反応を起こし、みん なを巻き込み、次なるアクションにつながっていく。料理創作ユニットGoma。ジャンルにとらわれず、日常のあらゆることをカラフルに彩る3人のめざすと ころは「with×action」の考えを、まさに体現するものでした。

ふだんから友だちどうしで、たびたびパーティーをやっていた。その中でごはんを作ったり、バースデイケーキを作る担当 だったのが、アラキミカさん、遠藤順子さん、中村亮子さんの3人。最初はただみんなで食べることを楽しむだけだったけど、それだけじゃなんとなく飽き足ら ず、テーマを設けようということになった。ただ料理を作るにしてもちょっと違って、おもしろくなるだろうからと。ひとりが3人になると、いろいろな意味で 拍車がかかる。妄想が妄想を呼び、アイデアがアイデアを生む。もちろん、やれることも多くなる。そして料理を作るだけでなく、出し方もふくめて、その場全 体の雰囲気を作ることに、工夫を凝らしはじめる。

そんなふうにしてGomaは、ごくごく自然ななりゆきから生まれた。なまえを付けたのは「自分たちの中でユニットを作るのが流行ってて、それで遊び半分でなまえを付けようとなって」。

ふ たりの関係は、ちょっとユニーク。冒頭のように子どもらしい一面をのぞかせながらも、ときどきYUUKIさんのことを、意外な大人びた表情でみつめたり。 「どうやら彼の中では、自分のほうが私より大人だと思ってるみたいで。『ママ、僕が守ってあげるね』とかいきなり言われて、ドキッとします。でも、いわゆ る年上のお友だちは、ちゃんとお兄ちゃんお姉ちゃんっていう感覚があるんですよね。だから私だけに限ってなぜか下(笑)」ゆえにYUUKIさんの、彼への 接し方も「子どもというよりも、友だちのような、彼氏のような」。

そして今までやってきたことを、改めて発信すべく「ランチ会」なるものを始めた。Gomaが勝手にテーマを決め、ゆっくり2、3時間かけて食べる。春だっ たら、空豆とグリーンピース。茹でたじゃがいもと生のじゃがいも。サクランボとアメリカンチェリー、どっちの料理も出して食べ比べる。テーマはズバリ 「VS(バーサス)」。

「ケーキに見せかけた料理の会」は、全部ケーキみたいな盛り付けにして、食べると甘くない料理ばかりを並べた。はたまた「大人のためのお子様ランチプレー ト」は、一見ふつうのお子様ランチのようだけれど、実はキャビアやタルタルステーキという豪華なプレートを作った。そのテーマや表現する世界観は、ポップ だけどちょっとひねくれた、まるで見たこともない、突飛な発想ばかり。「単に自分たちがおもしろそうって思うことや、こんなんあったらいいなとか。おもし ろい、びっくりするよねっていうところから始まってるものだから」。

ランチ会の招待客は、Gomaの独断によって決められる。基準は、そのテーマをおもしろがれて、受け身ではなく、いっしょに参加できる人。知らない人どう しも多かったけれど、これをきっかけにみんな仲良くなった。客でありながらも、その場の空気を作る大切な一要素でもあった。

最初の頃、いろんな作ったものに押してたGomaのハンコには、こんな言葉が刻まれていた。「Goma makes atmosphere with you.」Gomaはあなたといっしょに雰囲気を作ります、という意味。「食べものって絵や彫刻とかと違って、作ってできあがりじゃなくて、食べる人がい てつながれる。それもただつながるだけじゃなくて、そこからアクションを起こさせて、みんなでいっしょに作っていくようなことがしたいんです」。

ま ずは、テーマありき。そこへの行き方は3人それぞれ違っていても、辿り着くところがいっしょだから、いったん流れができると、ヘンな方向にはいかない。役 割の違いや、性格による得手不得手はあるけれど、誰が何を作ったということもない。そもそも3人だけで作ったという意識もない。いろんな人が集まって、 びっくりして、おもしろがって、そうしてGomaは開かれる。

Goma

Goma(ごま)

「ア ラキミカ(中)、遠藤順子(右)、中村亮子(左)により98年に結成された料理創作ユニット。ジャンルや物事に捕らわれることのない自由で新しい料理活動 を目指し、フード提案から雑貨製作、イラストまですべて自分たちでこなす。近年では子どもたちとのものづくりワークショップ活動にも力を入れている。この 夏、3年ぶりにパリで行なうイベントに向けて準備中。

http://gommette.com/

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